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糖尿病・内分泌内科学

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研究室概要

研究プロジェクト


家族性中枢性尿崩症の発症機序の検討
家族性中枢性尿崩症は抗利尿ホルモンであるバソプレシン(AVP)の担体タンパクであるニューロフィジンⅡの遺伝子変異により主として生じる常染色体優性遺伝疾患である。これまでに我々は家族性中枢性尿崩症モデルマウスの解析を通じて、変異タンパクが小胞体に蓄積することでバソプレシンニューロンの機能障害、細胞死が生じることを明らかにしてきた。現在は家族性中枢性尿崩症の進展における小胞体ストレスやオートファジーの関与について検討している。 

 

AVP分泌機構の解明
AVPはエキソサイトーシスによって分泌されるが、ラブフィリン3a及びSNARE蛋白複合体などのAVP分泌への関与は不明である。当科では、ES細胞から分化誘導したAVP細胞培養系において、遺伝子導入など分子生物学的手法、また AVP顆粒の可視化と全反射蛍光顕微鏡を用いた開口放出の観察などの細胞生物学的手法等を用い、AVP分泌機構の分子学的機序の解明を進めている。 

 

リンパ球性下垂体炎など自己免疫性視床下部下垂体炎に関する研究
プロテオミクスなどの手法を用いて、ラブフィリン3aがリンパ球性漏斗下垂体後葉炎(LINH)の主な自己抗原候補であり、血中抗ラブフィリン3a抗体がLINHの診断マーカーであることを発見した。また、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)単独欠損症の自己抗原候補RabGDIαを同定した。現在、簡易な診断検査薬の開発、動物モデルの開発の研究などを進めている。 

 

低Na血症の病態の解明、治療法の開発
SIADHラットモデルを用い、慢性低Na血症が歩行障害を起こし、海馬でのLTPが抑制され、記憶障害を生じることを明らかにした。また、低Na血症の治療において、デキサメサゾンが血液脳関門を保護し、またミノサイクリンがミクログリア活性化を抑制することにより浸透圧性脱髄を防止することを報告した。

 

視床下部・下垂体の再生医療
ES細胞やiPS細胞に代表される多能性幹細胞は、無限の自己複製能と、すべての体細胞へ分化する能力とをもっている。従って、医学的に有用な細胞を試験管内で作る際の材料としても注目されている。当科では、ES細胞やiPS細胞を立体的に培養することにより、ホルモン分泌能を備えた視床下部や下垂体組織を分化させる技術を完成させつつある。再生医療や、疾患特異的iPS細胞を用いた疾患研究へと発展させていく。

 

サーカディアンリズム異常による生活習慣病発症メカニズムの解明
生体には外部からの刺激に依存しない体内時計が存在するが、体内時計にはマスターレギュレーターとしての中枢時計とその制御下にあると考えられている末梢時計が存在する。両者の協調が破綻することが種々の代謝異常を引き起こす。我々はこの現象の分子メカニズムの解明をめざしている。

 

エネルギーバランスの調節機構
我々の体はホメオスタシス効果により体重は一定に維持されている。これが破綻すると肥満もしくはるい痩となる。生活習慣病の原因である肥満症は、既にパンデミックレベルで蔓延しているにも関わらず有効な内科的治療法は未だ確立しておらず、発症機序の解明および治療法の確立が期待される。我々はCre-lox systemやin vivoの特性を有した視床下部器官培養を用いて肥満の分子機構の解析を行っている。

 

肥満における糖エネルギー代謝異常の解明および糖尿病合併症発症機序の検討
肥満・糖尿病における糖エネルギー代謝異常の機序は複雑である。当科では、肥満の基礎病態である脂肪炎症に対するスフィンゴ脂質代謝の関与と、糖・脂質・エネルギー代謝において重要な役割を果たしている胆汁酸代謝について検討しており、さらに新規アディポカインが肥満・糖尿病に及ぼす影響について探求している。また糖尿病合併症の成因としてのスフィンゴ脂質代謝異常とグリケーション、酸化ストレスに関する研究も行っている。

 

栄養素による糖代謝、特に消化管・膵ホルモン分泌調整の分子機構の解明
Glucose‐dependent insulinotropic polypeptide(GIP)やGlucagon-like peptide-1(GLP-1)は腸管内分泌細胞からグルコースなど栄養素の刺激による分泌されるインクレチンと呼ばれるホルモンである。また、膵島のα細胞からはグルカゴンが、β細胞からはインスリンが分泌され、拮抗的に糖代謝の制御を行っている。当科では、腸管内分泌細胞と膵島内分泌細胞におけるグルコースなど単糖類をはじめとする各栄養素の感知機構の違いをさまざまな遺伝子改変マウスを用いて検討を行っている。

 

糖尿病における膵ベータ細胞の病態生理学と保護効果の検討
膵ベータ細胞がどのようにしてその機能を失うかをエピジェネティクスと膵ベータ細胞内の代謝に注目して研究している。一方、糖尿病治療のため、その失われた膵ベータ細胞機能を改善する幹細胞分泌因子群の膵ベータ細胞保護効果を見出し、その分子メカニズムを研究するとともに、その臨床的応用として幹細胞同時膵島移植の効果を検討している。また、糖尿病と肝臓癌の関係は、食事内容と腸内細菌の変化との関連が重要であることを見出し、そのメカニズムを研究している。

教員

構成員名/英名表記 役職 所属
有馬 寛/ARIMA Hiroshi
教授糖尿病・内分泌内科
濱田 洋司/HAMADA Yoji
特任准教授糖尿病・内分泌内科
椙村 益久/SUGIMURA Yoshihisa
講師糖尿病・内分泌内科
坂野 僚一/BANNO Ryoichi
講師糖尿病・内分泌内科
後藤 資実/GOTO Motomitsu
病院講師糖尿病・内分泌内科
恒川 新/TSUNEKAWA Shin
助教糖尿病・内分泌内科
須賀 英隆/SUGA Hidetaka
助教糖尿病・内分泌内科
清野 祐介/SEINO Yusuke
特任助教糖尿病・内分泌内科
萩原 大輔/HAGIWARA Daisuke
病院助教糖尿病・内分泌内科

研究分野紹介

専攻 分子総合医学専攻
大講座 病態内科学
分野 糖尿病・内分泌内科学

研究キーワード

内分泌疾患、糖尿病、ホルモン遺伝子発現制御、ホルモン合成・分泌機構、再生医学、遺伝子治療、ホルモン受容体、肥満、食欲制御